赤ちゃんの視力の発達

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陽春の日差しは、私たちの眼にとても刺激的で、
身体中に活力を与えてくれます。
では赤ちゃんの眼にはどうでしょうか?
最近の研究から、赤ちゃんの視力に関していろんなことが分かってきました。

赤ちゃんの視力検査は、いろんな幅の縞模様を見せて、
どこまで識別できるかをテストします。
生後1週では、30cmの距離から2.5mmの幅よりも細い縞は判別できず、
新生児の視力は、大人の30分の一程度ですが、
生後4か月頃になると4分の一程度になるといわれています。

人間の網膜細胞には、暗闇で物を見るのに適した桿体細胞と、
明るい場所で物を見るのに適した錐体細胞の2種類があります。
新生児の視器の特徴として、桿体細胞はほぼ完成した状態ですが、
錐体細胞は生まれてから形成されるのです。
ですから、生後1カ月頃までは暗闇では
大人の眼とほとんど変わらない識別能をもっていますが、
明るい場所では被写体を明瞭に認識することができず、
輪郭のみで判断しているようです。

生後3〜4カ月になると、大脳の視覚野も発達し、
しっかりと相手を見つめ、顔の表情も豊かになります。
赤ちゃんが社会性を獲得する第一歩として、
自分に向けられた他者・母親の視線の中で生きる「まなかい」が生まれます。

さらに生後9カ月頃になると、相手の視線が第三者に向けられたとき、
相手の視線を追って、自分の視線を重ねる
「共同注視」ができるようになります。

さらに進んで生後10カ月を過ぎると「できたよ!」「これでいいの?」と、
相手の確認を求めるように視線を送る「社会的参照」が活発となります。

乳児期のこのような赤ちゃんの求めに大人が応じてやらないと、
社会性の発達が損なわれ、うまく他人とのコミュニケーションがとれない
大人に育ってしまいます。
赤ちゃんの発達段階に応じた接し方が何よりも大切ですね。
(2004.春)
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