新学期と不登校・不登園

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4月は、子どもたちが大きく羽ばたきはじめる季節です。
新入園、新入学、新学期。まさに新しい世界に向けてのスタート。
幼稚園も、小学校も、子どもたちにとっては一番大きな世界です。
子どもたちはここで社会性を学び、立派な社会人への第一歩をしるします。

ところが、新しく慣れない環境での生活は、
子どもたちにとって大きなストレスとなることも事実です。
1カ月ほど経つと不登校(園)という訴えで、
小児科の行動発達外来へやってくる子もでてきます。

親から離れて生活できない不登校(園)は、
乳児期に十分な信頼感を獲得できなかったことに起因しているかもしれません。
無理やりに登校(園)を強いるのは、全く逆効果。
ますます、お子さんを不安に陥れてしまいます。
家庭でしっかりとお子さんを抱きしめてあげてください。

子どもは、生まれて最初の一年間に、両親や周囲の大人たちに、
温かく見守られながら育てられ、基本的信頼感を形成します。
もしこの時期に、虐待やネグレクトといった不幸な出来事が
子どもに襲いかかると、その傷は生涯のトラウマとして、
子どもの心に深く刻まれてしまいます。

「3歳児神話」がよく話題になります。
科学的根拠もなく、女性を家庭に縛りつけるための
男性の方便のような捉え方をされこともあります。
私は、3歳までの子育てこそが、
子どもの生涯を通じて最も大切な時期と考えています。
お仕事の関係などで親がどうしても育児をできない場合は
仕方がありませんが、少々の犠牲を払ってでも、
わずかな時間でもいいですから、お子さんのそばにいてあげてください。

子どもは、たいへん感性に富んでいます。
時間の長短ではなく、親が自分の貴重な時間を割いて、
自分に目を向けてくれていると感じること。
これが子どもに信頼感を植え付ける鍵なのです。
(2002.春)
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