「お米」は日本人の文化そのもの

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私が勤務していた兵庫県立こども病院では、
子どもたちに無農薬食品を食べてもらおうと栄養士たちが苦心しています。
無農薬栽培の野菜だけでなく、
お米は、武庫川源流「げんじぼたるの郷」、
丹波篠山・真南条上(まなんじょうかみ)の特別栽培米である
無農薬コシヒカリです。

真南条上では、古代米である黒米、赤米の栽培も行っています。
黒米は、古代から食べられているモチ米で、
玄米の糠の部分に黒色の色素「アントシアニン」系の色素が含まれています。このアントシアニンには、血管を保護して動脈硬化を予防する働きや、
老化や発ガンの抑制に関係する抗酸化作用(酸化を抑制する働き)が
認められるそうです。
そのほか、ビタミンE、ミネラル、繊維質も豊富に含まれており、
栄養満点です。

この「黒米」、収量が普通のお米の3分の1ほどしかなく、
脱穀にも手間がかかるので、若干高価がつくそうですが、
普通のお米に、黒米をほんの少量混ぜて炊くだけで、
ピンク色に炊き上がります。試食会に出された黒米入りのおにぎりは、
ちょっとねばっとしていてなかなか美味しいものでした。

また栄養士たちは、子どもたちが米食に親しむように、
院内に田んぼを作って、無農薬でお米の栽培を行っています。
秋には、真南条上の農家の方々の協力を得て収穫祭を行い、
院内で栽培した無農薬米による餅つきも行われました。
入院中の子ども達やお母さんたちも大喜びで、
つきたてのお餅を頬張っていました。

お米は、私たち日本人の文化そのもの。
農業(agri-culture)こそが文化の源です。
パンでは、大和魂を子どもたちに伝えることができません。

教室での道徳教育よりも、例えば校庭の一部を農地にして、
お米や野菜の栽培を体験させることが、
日本文化を伝承する一番の方法ではないでしょうか?
(2007.冬)
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