子どもと「心的外傷後ストレス障害(PTSD)」

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あの阪神・淡路大震災から15年以上が経過した今でも、
1月17日が来ると、激震地区で被災した私は、
振動で思わず身構えてしまった当時の記憶がよみがえります。
「PTSD(外傷後ストレス障害)」という言葉が
日本で初めて注目されたのもこの時です。

「PTSD(外傷後ストレス障害)」とは、震災のような
突然の衝撃的出来事を経験することによって生じる
特徴的な精神障害です。
原因となった体験が、意図しないのに繰り返し思い出されたり、
夢に登場したりする症状、体験を思い出すような状況や場面を
意識的、あるいは無意識的に避け続ける症状、
感情や感覚などの反応性の麻痺という症状、
不眠やイライラなどが症状として見られます。

同じような出来事に遭遇しても、
PTSDを発症する人と発症しない人がいます。
性格傾向や精神障害の家族歴など、様々な要因が発症に影響することが、
多くの研究によって示され「衝撃的出来事の経験=PTSD発症」という
単純な図式は描けないことが明らかになりました。

私たちが行った幼稚園児の聞き取り調査では、
激震地区ほどPTSDの症状を示す子どもが多く見られましたが、
治療を要した例は限られた子どもたちだけでした。
また、同時に調べた母親自身についての回答から、
子どもにとっては母親の影響が大きいこともわかりました。
(2007.2)
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